米澤穂信さんの本は21冊同時に買った。

最初に手に取ったのが本書。

随分前ではあるが、氷菓はアニメで見ていて、名作だったのでそこそこ記憶に残っている。

初見ではないのでわくわくかんがかなりなくなってしまうので、あらすじを読んで折れた竜骨を選んだ。

推理小説自体をまったく読んでこなかったので、どの程度のものが標準なのかはわからないが、面白かった。

読んだ感想としては、ファンタージー要素が絡んでいて、現実世界が舞台ではないので、どこまでができてどこまでができないかまったく把握できない。

終盤で出てくる姿を消せる魔法のアイテムなど、予想できるはずもない。

本書の楽しみ方としては、推理はせず、ストーリー展開に身を任せて、展開の良さを楽しむという感じだろうか。

主人公の人物設定もかなり良く、不快感を一切感じないので、読んでいて嫌な感じがしない。

折木さんの性格も相当好感度が高かった。

米澤穂信さんは人物設定が上手い方なのだと思う。

(小説を読んでいると、結構な頻度で主人公に嫌気が差すことがある。)

気になる要素がいいペースで明かされてゆき、心地よく読み進められたのがとても良かった。

犯人の予想や、終わり方の予想はまったくできないし、考えたくもない。

下巻も普通に読み進めて、展開を楽しみたい。