第7章でどうなるかと思った恋愛展開の雰囲気は消え、安心して読んでいたところ、第10章で再発...

どうなることかと思ったが、最後まで読み進めると、恋愛要素の絡め方は自分の好きな味付け程度に終わって安心した。

最後の50ページくらいまでは、事件は起きつつもかなり平坦な感じで進行したが、締めくくられ方は好みのものだった。

納得できなかったのは、憂理が気が触れた麗子と主人公を天秤にかけ、麗子を選んだらしかったこと。

台詞のあとに、主人公が憂理が脳波で意志を伝えられるようになったのね! と発言しているので、主人公の幻想がどこまで混じっているか判断がつかなかったが。

違和感があったのはここくらいで、概ねひっかかったものは解消され、満足感を持って読み終えることができた。

本書はシリーズものらしいので、残っているものは読む順番に気をつけないと。


皮肉だったのは、先見性のあるキャラクターが、日本はいい市場になると発言していたこと。

本書は2000年に書かれている。

沈みきって見る影もなくなった現在の日本経済は予測できなかったのだろう...




ストーリー内容以外で気になったことがいくつかある。

一番気になったのが、

登場人物に ”寛(ひろし)” がいるが、それと同時に”寛ぐ(くつろぐ)” という表現が多用されていたこと。 

”くつろぐ” と表記すれば、この奇妙な感覚は避けられるし、一度くらい ”寛ぐ” という表現を使うとしても、他の部分は別の表現方法を使えたはず。

作者の何らかの意図があるのだろうか。


少し気になったのが、”蛇行する・・・”、”木漏れ日の・・・”、と、このシリーズと関わる作品ではないと思われる恩田さんの本のタイトルが何度か登場したこと。

これはそこまで意味は無いとは思うが。


何か意味があるのかないのかわからないのだが、”けげんそうな” というひらがな表記が一か所だけあった。他の場所では、”訝しげ” という表記が何か所かあったと思うので、普通は ”怪訝” と表記すると思う。

自分の本は第16刷発行とあるので、変換ミスではないと思うのだが。

変換ミスがあってもそのまま放置されるのが普通なのか、意図的にひらがな表記なのかわからない...




大量に買い集めた作家さんの本は、1冊ずつは読み終えた。

近いうちに舞城王太郎さんの本が届くので、舞城さんの本を先に読みたいところだが、読書計画が遅れているので先に何かを1冊挟もう。

今月中にあと3冊読めば、読書計画に追いつくが、ライトノベルを挟んで水増ししたいという気分ではない。

あまりにページ数が多いものは避けて、るかこさんの読書会関連で買った本を読もう。